Honda 人権方針
Hondaは、1948年の創業以来、「人や社会の役に立ちたい」「人々の生活の可能性を広げたい」という想いを原点に、自らの持つ技術・アイディア・デザインで人の役に立つ、より良い社会の創造をめざし、さまざまな価値の提供に取り組み続けてきました。その取り組みの根底にあるのは、Hondaの基本理念である「人間尊重」の考えです。
Hondaは、「人間は本来、夢や希望を抱いてその実現のために思考し、創造する自由で個性的な存在である」と考えています。こうした人間が集い、自立した個性を尊重し合い、平等な関係に立ち、信頼し、持てる力を尽くすことで、ともに喜びを分かち合える企業でありたい、それがHondaの願いです。このような視点から、Hondaは、「自立」「平等」「信頼」の3つの要素からなる「人間尊重」を基本理念とし、Hondaに関わる全ての人々との関係において適用されるべき精神と位置付けています。
このような想いから、Hondaは、フィロソフィーに掲げる「人間尊重」の基本理念のもと、事業活動において影響を受けるステークホルダーの人権を尊重する責任を果たすために、Honda人権方針(以下、本方針)を定めます。
本方針の実践を通じて、ステークホルダーの皆様と協働して、社会から存在を期待される企業であり続けるため、持続可能な事業活動に取り組んでいきます。
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1. 人権の尊重に対するコミットメント
本方針は、Hondaグループ(本田技研工業株式会社および子会社)のすべての役員および従業員に適用されます。また、全てのビジネスパートナーにおかれましても、本方針をご理解いただくことを期待します。
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2. 適用範囲
Hondaは、事業活動を通じて、社内外のさまざまなステークホルダーの人権に影響を与える可能性があることを認識しています。
Hondaは、「国際人権章典」および「労働における基本的原則及び権利に関する宣言に挙げられたILO中核的労働基準」に表明されている人権を尊重します。また、「国連ビジネスと人権に関する指導原則」を支持し、事業活動においてその実践に向けて取り組みます。なお、Hondaは、事業活動を行う各国・地域の法令を遵守します。当該国・地域の法令が国際的に認められた人権と矛盾がある場合は、可能な限り、国際的に認められる人権を尊重する方法を追求します。 -
3. ガバナンス
Hondaは、人権尊重を経営の重要課題の一つとして定め、本方針の策定および実行について、責任を持つ役員を明確にしながら、適正な社内体制を整備し、必要な事業方針および手続きに反映します。
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4. 人権デュー・ディリジェンスの実施
Hondaは、人権に対する負の影響を特定し、その防止または軽減する人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築し、継続的に実施します。
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5. 救済と是正
Hondaは、人権に対する負の影響を引き起こした、または助長したことが明らかになった場合、その是正に取り組むとともに、適切な救済を可能とするよう実効的な苦情処理メカニズムを確立します。
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6. ステークホルダーとの対話や協議
Hondaは、人権尊重の取り組みの向上と改善に向けて、外部の専門知識を活用するとともに、関連するステークホルダーとの対話や協議を行います。
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7. 教育
Hondaは、本方針の理解促進および実践に向けて、適切な教育・啓発活動を行っていきます。
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8. 情報開示
Hondaは、人権尊重の取り組みについて、ホームページ等を通じて定期的に情報開示します。
※本方針は、当社の経営会議および取締役会において、承認されています。
制定 2022年6月1日
改定 2023年6月1日
本田技研工業株式会社
取締役 代表執行役社長
最高経営責任者
人権方針(付属書)
Hondaが取り組む人権課題
Hondaは、事業活動において関わるすべての人々の人権を尊重するため、以下の項目をはじめとする人権課題に積極的に取り組んでいきます。
また、この付属書に示された人権課題は、法令等を含む社会の要請、Hondaの事業内容等の変化に基づき、定期的な見直しを実施します。
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(1) 強制労働・児童労働の禁止
個々が有する基本的な人権を尊重し、人身売買を含めたあらゆる形態の強制労働や児童労働は認めません。
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(2) 差別・ハラスメントの撤廃、多様性の尊重・受容
全ての人が平等であるという原則に基づき、ダイバーシティ&インクルージョンを尊重し、人種、民族、出身地、国籍、宗教、性別、性自認および性的指向、年齢、障がいの有無などを理由としたあらゆる差別を禁止します。
また、あらゆる形態のハラスメントは容認しません。 -
(3) 自由闊達な対話環境の創出
・従業員と会社はお互いの立場を尊重し、相互理解を深め、信頼関係を持ち、何事においても誠実に話し合う努力をします。
・従業員が結社をする自由、またはしない自由および団体交渉の自由を尊重し、法令、慣行や各国・地域の慣習に従い、課題の解決を図ります。 -
(4) 安心して働ける労働環境の維持
仕事に安心して専念できるよう、安全で衛生的な労働環境を提供します。